ハウツー本に頼らず、自分自身で仕事の「方法論」を確立する/『林修の仕事原論』林修
この本は、とても厳しい。なぜなら、すべてを勝ち負けで考えているからです。
勝ち負けの代表的なものといえば、スポーツ。その中でも「一流」。
つまり林先生は、トップアスリートのような考え方をしているのです。
結論から言わせていただきます。
『林修の仕事原論』の目指すところは、この本を「考えるヒント」とし、
自分で考えて、自分自身の「仕事観」を築くこと。
そして、「仕事観」に基づいた、仕事の「方法論」を確立し、仕事を好転させること。
ですから、
多忙な日々を送り、仕事観を考えたことのない方、
仕事のハウツー本はたくさん読んでいるが、仕事がうまくいかない方
におススメです。
はじめにでも言いましたが、林先生は一流の考え方をしています。
すべてが「勝負事」。圧倒的努力は当たり前。
でも林先生は、なにも「真似しろ」と言っているのではありません。
自分のやり方を示して、皆さんの「仕事観」を見つめなおしてほしいだけなのです。
3つの引用を用いて、具体的に見ていきます。
好きか嫌いか、できるかできないか
その分野が自分に適性であり、勝てる場所だと認識し、その技術やサービスに対して払われるお金に責任を取る。責任をとることに対してプライドを保てる。それが、僕の考えるプロフェッショナルであり、僕の「仕事観」です。
加えて、プロである以上は満点しか許されないとも考えています。授業料を払う学生なら、80点でも合格だという場合も多いでしょう。しかし、お金をもらうプロは、ミスをしないのが当たり前なのです。
(略)
なにしろ、仕事とは、もらったお金に、そしてそれを払ってくれた人に対して責任をとらねばなりません。この基本を忘れることなく、みなさんご自身の「仕事観」を再考していただければ、と思っています。 p22-23
お金に対する「責任」を意識するだけで、仕事に対する意識はガラリと変わります。
たとえばブログで商品を紹介しようと考えます。
この時、「責任」を意識している人は、そのグッズを買ってくれた人のことまで想像します。
商品の検証を徹底し、本当におススメできる商品のみを紹介するので、
信用もたまっていきます。
逆に意識できない人は、小さな利益の商品紹介などに目がくらむので、
ブログの質が上がらず、上に進むことはできません。
仕事がうまくいかない人は、一度原点にもどることをおススメします。
競争原理が個人も社会も成長させる
しかし、だからといって、すべての競争を回避した生活を送るのは不可能です。それは、先にも述べたように、社会の基本原理に逆らうことだからです。今の日本社会を支配する資本主義は、やはり競争原理に基づく制度なのです。 p99
仮想通貨や評価経済などで、資本主義の形が大きく変わろうとしていますが、
そうだとしても競争を避けることはとても困難です。
ですから、すべてを「勝ち負け」という観点から捉えて、
圧倒的努力を当たり前のようにこなしていく必要があるのです。
まとめ
本屋には多くのビジネスハウツー本があります。
そのどれもが簡単そうに見える。しかし上手くいかない。
そんな方は、本書を読み、自分自身で「方法論」を編み出すことをおススメします。
それが、やがては自分自身を確立することに繋がっていき、
そこまでたどり着いたときには、ハウツー本を読み漁っていた頃の自分はどこへやら~!
またな!
こちらの記事は、書評サイトHONZ代表、成毛眞さんの著書『黄金のアウトプット術』を参考にして書きました!以下の記事もどうぞ。